多くのマーケティング施策はコストが高く、特に中小企業にとって広告費、マーケティング費用の負担は大きく感じます。
高額なマーケティング施策を中小企業が頻繁に使うのは、難しいですよね。
しかし、コストを抑えた効果的なマーケティング施策があるとしたら、いかがですか?
その一つが、メールマーケティングです。
この記事は、中小企業のメールマーケティング がテーマです。
中小企業のメールマーケティング
メールを使ったマーケティングは、驚くほどコスパが良く、しかも簡単に始められます。
例えばダイレクトメール(2024年10月より郵便料金が料金変更)は、印刷・デザインを含めると1件あたり150円以上は必要です。
看板広告なら、都市部ではもちろん場所や面積にもよりますが、1週間で100万円以上というケースもあります。
テレビコマーシャルなら、制作費を含めて数千万円なんてことも…!
正直、こうした高額なマーケティング施策を、中小企業が頻繁に使うのは難しいですよね。
今回は、中小企業が手軽に始められるメールマーケティングについて、その効果や方法、さらに、メールに代わって使われることが多い、「LINE公式アカウント」などとの違いにも触れたいと思います。
メールマーケティングとは?
メールマーケティングとは、メールを通じて顧客に直接アプローチする方法です。
これにより、既存の顧客と深い関係を築いたり、新しい見込み客を獲得したりすることができます。
多くの中小企業は、看板広告やテレビCMなどの大規模な広告手法を選ぶには、先ほど述べたように、コストがかかりすぎて実施できないことがほとんどです。
また、「かけたコストに見合った効果が得られたのか?」それを数値で把握することが難しい、という事情もあります。
一方、メールマーケティングは、例えば 月額0円 でも始められますし、有料ツールを使ったとしても、月額1,000円程度から始めることができます。
手軽で、しかも高い ROI(投資した費用をどれだけ回収できたかを表す指標)が期待できる、つまり、投資金額に対して回収できる(得られる)金額が多い、ということです。
例えば、米国の調査では、少し前になりますが、2021年のメールの平均開封率は 21.5% です。さらにメールを送ることで、1ドルの投資費用で、52ドルものリターンを得られる、という調査結果が報告されています。
これらのデータの根拠については、以下のリンクから詳しく確認できますので、参考にしてください。(いずれも英文:ブラウザの日本語訳をおすすめします)
- Ultimate Email Marketing Benchmarks for 2022
- 100+ Email Marketing Statistics You Need to Know – Open Rates, ROI & More
これらの資料からわかるとおり(もちろん計画立てて運用することは必要ですが)、スタートにあたっては、少ないコストで大きな効果が見込める、ということになります。
メールマーケティング vs. LINE公式アカウント
ここで、日本で近年非常に多く利用されている、LINE公式アカウントとメールマーケティングの比較をしてみましょう。
LINE公式アカウントも、中小企業のマーケティング戦略にとり入れやすく、非常に有効なツールですが、メールマーケティングと比べるといくつか違いがあります。(メールマーケティングの記述は、自社ドメインのメールマーケティングを前提としています)
LINE公式アカウントのメリット
- 手軽さ: LINEは多くの人が日常的に利用しているため、すぐにターゲットにリーチできる。
- メッセージ既読機能: 誰がメッセージを読んだかがわかりやすく、効果測定がしやすい。
LINE公式アカウントのデメリット
- サービスの変更や料金の改定: LINEはLINEヤフー株式会社によって提供されていますが、LINE公式アカウントのサービス内容や、月額料金などの料金体系が突然変更される可能性があります。過去にも何回か、変更された経緯がありますが、LINE公式アカウントを利用する中小企業側は、その変更に従わざるを得ない状況になることが多いです。
- ブランドコントロールの制限: 自社ブランドのデザインや機能において、LINEのプラットフォーム上での制約を受けることがあり、自由度が低い、などと感じることもあると言われます。
一方、自社ドメインでのメールマーケティングでは、こうした外部サービスに依存せずに運用できます。
自社ドメインをウェブサイトだけではなく、メールアドレスにも使用するメリットについては、次の記事が参考になります。独自ドメインを取得するメリット5つ
自社ドメインでのメールマーケティングのメリット
- 完全なコントロール: 他社のサービスや価格の変更に。それほど振り回されまることはなく、自社ペースで管理、運用できる。
- ブランドの一貫性: メールのデザインから内容まで、自社のイメージ、ブランドに最適化した形で自由にカスタマイズができる。
- 費用の安定性: 一度、メールマーケティングのシステムを構築してしまえば、ランニングコストは非常に低く、長期的なコストパフォーマンスが期待できます。
自社ドメインでメールマーケティングを運用することで、LINE公式アカウントにはない安定性と、カスタマイズの自由度を持ちながら、費用に右往左往することもなく、自社のターゲットにしっかりとしたアプローチが可能になります。
メールマーケティングのダイレクトメール開封率
メールマーケティングにおける、DM(ダイレクトメール)の平均開封率が 21.5% と聞いて、「それは高いの?低くない?」と疑問に思うかもしれません。
もちろんダイレクトメールの内容や、顧客との関係性、あるいはどの業界なのか、それぞれ開封率の違いはありますが、実際、ダイレクトEメールの開封率が 20%以上 であれば、十分に高いとされています。
特に新規顧客向けのメールキャンペーンでは、10% 以下という開封率も一般的なため、20% 以上の開封率は、大成功とも言えます。
また、メールキャンペーンで開封率を上げるために、パーソナライズ・メールや魅力的な件名を使う、などといった工夫が有効です。
そもそも、きちんと設定すれば「開封率が測定できる」というのも、看板広告や封筒はがきのダイレクトメールにはないメリットですよね。
リスト(メールアドレス)の作成(収集)
では、どうやってメールマーケティングに必要なリスト(メールアドレス)を集めるのか?を探ってみましょう。
リストの「質」が、高ければ高いほど、メールマーケティングの効果も上がります。
自社でリストを作成(収集)
一番効果的なのは、自社でリストを構築することです。
例えば、ウェブサイトに、メール登録フォームを設置し、ニュースレターの登録を促すことが効果的です。
その際に、割引や特典など、登録することによるメリットをお客様に提供することで、リストの登録数を増やすことができます。
また、送付の許可を得る必要がありますが、交換した名刺に書かれているアドレスをスキャナーで読み取るという方法もあります。
メール送信の許可については、こちらをご覧ください。
名刺交換により取得した連絡先に対して、自社の広告宣伝のための冊子や電子メールを送ることはできますか。 |個人情報保護委員会
SNS(ソーシャルメディア)を活用
SNSを自社で運用しているのであれば、SNSのフォロワーに対して「特典付きメルマガ登録」を促すことも効果的です。
特に、興味を持っているフォロワーは、メールでの情報の受け取りにも積極的です。
リストの購入
リストを購入することも可能です。しかし、私は、購入はおすすめしません。
私の経験で言うと、一概にすべて悪いとは言いませんが、一部の販売業者から購入した「メールアドレスのリスト」は、素性が分からないメールアドレスが多いです。
そのようなメールアドレスに、会社のドメインでメールの送信を続けていたり、送ったがリターンメールが多かったりすると、送信元(あなたの会社・会社のドメイン)の信用を失う可能性があります。
ドメインは財産です。そのようなことは避けたいですよね。
メールマーケティング(キャンペーン)をはじめよう
それでは、実際にメールマーケティングの準備ができたと仮定して、キャンペーンをはじめましょう。
成功させるポイントは、何でしょうか?具体的にメールキャンペーンをどのように進めるかを見てみましょう。
メールキャンペーンの目標を設定
まずは、メールキャンペーンで、何を達成したいか?。これを明確にしましょう。
例えば、新商品のお知らせや、既存の顧客に向けてアップセル、割引セールや、商談会などイベントへの招待など、目的を定めます。
例えば、
- 2,000人の既存の顧客リスト(メールアドレス)に。新製品のお知らせを送付する
- 来月の商談会のご案内を通知して、100人の来店予約をとる
など、具体的な数値でキャンペーンの目的を設定します。
メールキャンペーンのタイプ
メールキャンペーンの目的が決まったら、それに合ったメールの種類を選びます。
例えば、新製品のプロモーションのメールであれば、セールの情報、商談会のご案内メールなら、予約フォームのQRコードつきのメッセージなど、どのようなメールを送信するかを決めます。
件名とCTA(コール・トゥ・アクション)
メールキャンペーンでは、メールの件名はとても重要です。
メールの件名で顧客の興味を引けなければ、メールが開封されることはありません。
そして、メールの本文には、必ずCTA(Call to Action)を含めます。
CTAとは、メールを読んだユーザーが何かのアクション、例えばクーポンの画像をクリックしたり、ボタンを押したら予約機能(自社サイトに予約ページを作成します)に遷移するなど、顧客ユーザーに次のアクションを促すようにしましょう。
メールマーケティングの分析と改善
メールマーケティングで大事なところは、分析と改善です。
キャンペーンメールを顧客リストに送信したら、その結果を分析することが重要です。
分析ができるということが、メールキャンペーンの強味です。そして、次にどこをどう改善するか?を検討する材料になります。
チェックしたい項目を以下に示します。
- メールの開封率: 件名が魅力的かどうかが、開封率に影響します。
- クリック率: メール内のCTAなどのリンクが、どれだけクリックされたかを測定します。
- コンバージョン率: メールから実際にアクションを取った人数(割合)を確認します。
メールキャンペーンでは、多少費用がかかりますが、A/Bテストといったスプリットテストが利用できます。
例えば、タイトルAとタイトルB、2パターン容易して、それぞれ1000人ずつに送付し、どちらのタイトルが開封されたのか?勝者がわかる、というテストができます。
もし、メールキャンペーンで期待した結果が得られなかった場合は、次回のキャンペーンでは A/Bテスト を導入して、改善していきましょう。
例えば、件名を変えたり、CTAを別のものにしたりするだけで、開封率、クリック率、コンバージョン率に大きな違いが生まれることが、実際にあります。
中小企業のメールマーケティング まとめ
いかがでしたでしょうか。
このように、メールマーケティングは、少ないコストで大きな効果が期待できる、中小企業にとっては非常に強力なツールです。
さらに、LINE公式アカウントに比べて自由度が高く、コストの安定性も魅力です。
メールアドレスのリスト作成から、メールキャンペーンの実施、キャンペーンの結果の分析まで、メールキャンペーンの一連の流れをしっかりと計画し、改善を重ねていくことで、より効果的なマーケティングが可能になります。
メールマーケティングを活用して、あなたのビジネスをさらに成長させてください!
最後に ボーナスヒント
- メールのリストは質が命。自社で信頼できる方法でリストを作成することを心がけましょう。
- 定期的にメールキャンペーンの結果を確認し、データに基づいた改善を行うことが大切です。
- LINE公式アカウントとメールマーケティングはそれぞれのメリットがあるため、併用することでより広範囲のお客様にリーチできる可能性もあります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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